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災害医療に携わるために必要なスキルや覚悟

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求められるスキルや心構え

求められるスキルや心構え

何も準備しないまま活動を開始しても戸惑ってしまうだけです。被災地で迅速かつ適切な看護を提供するためには経験やスキルはもちろん、さまざまな能力が必要です。

「助けたい」という気持ちだけでは対応できない

「助けたい」という気持ちだけでは対応できない

迅速かつ適切な対応をするためには「助けたい」という気持ちだけでは不十分です。体力や精神力はもちろん、判断力や自己管理能力、コミュニケーション能力なども必要です。災害直後は現場も混乱しているので、適切に対応できるように自分自身を高めていかなければなりません。

過酷な現場で適切な看護を提供するために

過酷な現場で適切な看護を提供するために

被災地では多くの傷病者が治療を待っています。短時間で多くの命を救出するためには迅速に行動できる体力はもちろんのこと、どのような状況でも折れない心が必要不可欠です。時には死と向き合うこともあるでしょう。しかし、悲しむ間もなく患者が次から次へとやってきます。精神的にタフでなければ災害医療の現場には立てません。

状況に応じて判断する能力も必要

状況に応じて判断する能力も必要

災害現場は情報が行き交い混乱しています。混乱が生じた時に適切な判断ができなければ、多くの命を救うことはできません。マニュアルが通用しないことも多いので、トリアージなどの原則に従いながら状況に応じて適切に判断する能力が必要です。

被災者に安心感を与えることも大切

被災者に安心感を与えることも大切

災害発生直後はショックも大きく、パニックに陥っている被災者も少なくありません。また、トラウマが大きなストレスとなり、PTSDなどの精神障害に発展する可能性もあります。看護師は災害直後から被災者のケアに直接携わっています。被災者に安心感を与えるために積極的に声をかけてコミュニケーションをとっていきましょう。

心身の自己管理能力と覚悟も必須

心身の自己管理能力と覚悟も必須

自然災害の場合、二次災害が発生する可能性を常に念頭に置いて行動しなければなりません。傷病者の治療や救助が第一の目的ではありますが、医療処置を行う看護師自身が危険にさらされていては適切に看護することはできないでしょう。混乱の中で危険を即座に察知し、少しでも危機を感じたらすぐに避難する能力をはじめ、傷病者の治療を先送りする覚悟も必要です。
自己管理能力は精神的な面でも必要です。「支援者ストレス」「共感疲労」という言葉をご存じでしょうか。患者と距離が近い看護師は仕事を通じて精神的なトラウマを抱えやすいといわれています。災害現場では平時とは状況が異なり、やるべきこともたくさんあります。時には想像できない、悲惨な状況を目にすることもあるでしょう。膨大なストレスを抱えやすい環境に置かれているため、心身のストレスを発散する必要があります。混とんとした状況では難しいかもしれませんが、時には自分だけの時間を作り、心身の健康を保つことが大切です。

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